農家が直面する窃盗や動物被害と、その防犯対策術

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農家が直面する窃盗や動物被害と、その防犯対策術

ITを活用した「スマート農業」など、農業はメディアでとりあげられることも多くなっています。
こうしたニュースを見て、将来農業をやりたいと思っている方や、農家に転職したいと思っている方もいるのではないでしょうか。

しかし農業は、世間で思われている以上に過酷な仕事です。
台風や豪雨などの自然災害で農作物が被害を受けてしまうこともそうですが、このほかにも窃盗や動物による被害があるのです。

農家では、こうした被害にどのように対策しているのでしょうか?

今回は、農家が直面する窃盗や動物の被害と、その対策について説明していきます。

農家で起こった犯罪被害の実例

農家では、犯罪者の手によって農作物を盗まれたり、枯らされてしまうリスクがあります。
こうした窃盗事件や、器物損壊事件の被害は少なくありません。

ここでは最近発生した特徴的な窃盗事件と器物損壊事件の実例を、それぞれ一つずつ紹介していきます。

トマト農家による白菜の大量窃盗事件

平成30年1月29日の夜から30日の朝にかけ、愛知県豊橋市にある畑から160玉もの白菜が盗まれるという事件が起きました。
この他にも同時期に3ヶ所の畑で、いずれも約100玉以上の白菜の窃盗事件が発生しています。

この事件はいずれも同一犯による犯行で、犯人は3月1日に逮捕されました。
犯人はなんと被害者たちの同業者で、トマト農家を営む男でした。

犯人はトマト農家にもかかわらず、500玉近い白菜を卸売市場で売っていたことで容疑がかけられたのです。
このように、犯人が転売で利益を得るのが目的だった場合、農家は農作物を大量に盗まれてしまうおそれがあります。

大量のメロンに除草剤がまかれた事件

平成29年7月9日、北海道でメロンを栽培している農園が、除草剤をまかれるという被害にあいました。
除草剤をまかれたビニールハウスは6棟で、被害にあったメロンの数は実に約6,600玉にもおよびました。

被害を受けた農園は存続を危ぶまれましたが、ネットで出資者を募り、資金調達を行える「クラウドファンディング」によって1,700万円のお金が集まったことで、損失分を補填しています。
この事件では被害が回復しましたが、もし被害者がクラウドファンディングの存在を知らずにいたら、廃業していてもおかしくありません。

この事件で除草剤をまいた犯人は、まだ捕まっていないようですから、自分のところも狙われるのではと不安を抱えている農家の方も多いかもしれません。

農家がしている、窃盗や器物損壊被害の対策

農家がしている防犯対策には、おもに以下のようなものがあります。

  • 看板を立てる
  • みんなで見回りをする
  • 農園を柵で囲む

防犯対策のため、農園に「農作物を盗むな」といった看板を立てる農家は多くなっています。
とはいえ看板を立てただけでは、犯行を防ぐのは難しいでしょう。

夜などに、みんなで見回りをするのもよくある防犯対策です。
しかし農園は広大な場合が多いですから、見回りの最中に農園の別の場所が被害にあうことも充分あり得ます。

農園を柵で囲むのは他の2つに比べて有効な対策ですが、農園すべてをカバーするのはコスト的に難しいと言えるかもしれません。

防犯カメラを付ければいいじゃないかと思った方もいるかもしれませんが、広大な農園すべてにカメラを設置するのには、お金がかかりすぎてしまうのです。

このように農家の防犯対策には、あまり有効な方法がありません。
しかし看板や見回り、柵などの対策を組み合わせ、同時に行うことで、被害を防げる確率は高くなります。

犯罪よりも経済的な打撃が大きい動物被害

農家には、自然災害や犯罪のほかに、もう一つ気をつけなければならないことがあります。
それはサルやイノシシなどの野生の動物に、農作物を食べられてしまうという被害です。

農林水産省が発表したデータによると、平成28年の農家の動物被害額は約172億円にもおよんでいます。
被害額を考えれば、人間に対する防犯より、動物に対する対策のほうが重要だと言えるでしょう。

農家がしている、動物被害に対する対策

動物被害の対策には色々な種類がありますが、特に効果的だと言われているのが以下の2つです。

  • 電気柵
  • 警戒システム

「電気柵」はその名のとおり、電気が通っている柵のことです。
動物被害の対策をしている農家では、この電気柵で農園の周りを囲っています。

電気柵に触れると、当然動物は感電します。
触れると感電することを学習した動物たちは、その農園に近寄らなくなり、動物被害を防げるというわけです。

「警戒システム」は、サルに有効な対策となっています。
警戒システムは、サルの群れに発信機を付け、受信機でサルの群れが近づいてくるのを検知し、農園に来たサルを追い払うという対策です。

電気柵と警戒システムの2つを組み合わせることで、動物被害の対策をしている農家は多いようです。

まとめ

窃盗や器物損壊などの犯罪、動物による被害など、農家には悩みがつきません。
こうした被害を防ぐためにも、農家は日夜、対策をしているのです。

とはいえ農園は広大なぶん、守らなければならない範囲が広く、同時に目が行き届く範囲も限られてくるため、防犯対策の難易度は住宅などとは比較になりません。
そのため対策をしても、被害はなかなか減らないのです。

これから農業を始めたいという方がいたら、こうした点も頭に入れておくといいでしょう。

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